2012年9月30日日曜日

ウォーミングアップ

私は小学生のころ、そろばんをやっていて、そのそろばん塾では、

まず、始まる前にウォーミングアップをしていました。いわゆる指慣らし

(そろばんをはじく指が動くようにする)をよくしていたのを思い出します。

特に冬なんかは、指がかじかんで全然動かないなんてこともありましたから

ウォーミングアップをしてた印象があります。

運動をするときもそうです。運動をする前には、必ず準備体操をしますね。

いきなり、激しい運動をしたら、体がびっくりしてしまうからです。

計算力は算数の世界ではほぼ当たり前として扱われます。あって当然。

でも、授業が始まっていきなり難しい計算や算術を教えられても、なかなか

うまく理解できないことってありますよね。

算数も、何かウォーミングアップ的なものはないのかな?と思っていたら、

首都圏や関西圏の中学受験生たちはこんなウォーミングアップをするそうです。

まず、お題の数字を出します。例えば、35としましょう。

その数字に、2~9までの数字を次々と掛けていきます。

35×2=70、70×3=210、210×4=840、840×5=4200、4200×6=25200、

25200×7=176400、176400×8=1411200、1411200×9=12700800 というように

もちろん、筆算をしても構いません。

この後、出てきた数字を、÷9、÷8・・・・÷2とやっていって、もとの35に戻れば成功!

という『エレベーター算』をやっているそうです。

実際に生徒にやらせてみると、やはり慣れていないせいか、戻ってこれない

ことが多々ありました(笑)

だいたい5分以内を目安に、速い子は1分30秒ぐらいでやってしまうそうです。

2012年9月23日日曜日

計算問題の答合わせ2

続いての問題は




でした。

これも、実際に計算すればいいんでしょうが、今問われているのは、この分数を少数に直したとき

の整数部分です。もう少し効率の良い方法で見当をつけてみましょう。


このように、わざわざ計算しなくても、整数部分は8ということがわかりましたね。

この発想に至るような人は、小学生が割り算や掛け算の筆算を覚えたころ、どんな大きな数でも計

算できることにワクワクし、123456789×なんとか、という計算をやったりして遊べていた人なんじゃ

ないでしょうか。

掛けて987654321になるような数字を探したりしていた人は納得してもらえる解答だと思います。

そうでない人は、こんな発想思いつくはずがない・・・という感じになっちゃうんじゃないでしょうか・・・

2012年9月17日月曜日

計算問題の答合わせ1

さて、前回出題した問題の答は出たでしょうか。

普通に計算すれば、小学生(高学年)でもできそうな問題でした。



では、解説をしていきましょう。

まず、一問目

工夫を考える時間より、分配法則の逆を使って計算していった方が早い気がします。

が、ただの計算の解説をしても意味がないので、工夫を一つ。

実はこの問題、分母と分子の数に着目してみると、適当に数字が並んでいるわけではないことが

わかります。

例えば、分母が12の分数に関して、分子は5と7のものが出てきています。これらを合わせると5+7

=12となります。同様に、分母が11の分数に関しては、分子は7と4のものが出てきており、これも

合わせて11、分母が10の分数に関しては、分子が7と3で合わせると10になります。

どうやら、分母と分子が同じになる数=『1』に関係がありそうですね。

ということで、この計算の答をAとして1-Aの値を出してみます。


うまくいきましたね。

ただ、これを思いつくのはなかなか至難の業ですね。

思いつくためには、経験が必要です。

経験といってもこの問題を経験することではなく、数字を見て、合わせてみると12になったりとか、

発見する経験です。

この発想を思いつけないと思った人は、まだまだ、数字との戯れ方が足りないというだけで、今後も『思いつかない』というわけでもありません。

このような発想をできる人もいるわけですから。

高校生の問題や中学生の問題を解説していると、たまに、これは言われなければわからないなど

のネガティブな発言をする生徒がいますが、それは今の数学のその単元の知識の限界が近いと

いうことで、理解するためには、ある程度遡ってもう一度知識を身につける必要があります。

とはいえ、高校生にもなって小学生で学ぶようなことを一からやるのも面倒だな~ということで、解

法の暗記に走ってしまいがちになってしまうのも理解できますが・・・

実はそれはなんの解決にもなっていないんですよ。



2012年9月6日木曜日

本日は雨天ナリ

今日は朝から雨が降って、一日中雨になりそうな予感です。
雷や突然の大雨にはどうかお気を付け下さい。

そんなジメジメした今日、出題する問題はジメジメした問題をどうぞ。




ただ単に、計算しているだけではなかなか正解までたどり着けないでしょう。
分数を学習した小学生でも解けるのでぜひチャレンジを!

どちらも、ジュニア数学オリンピックの予選の問題の一番初めの問題です。

2012年8月26日日曜日

講習会を終えて2

小学6年生 首都圏中学受験クラス

・ 算数

テーマ

受験力の育成と基礎固め

総括

近年の中学入試における算数の問題は年々難易度が上がり、中学や高校で学ぶような知識も多数介入してきています。

特に、上位校における整数問題や場合の数の難易度は大学受験を控える高校生でも難しいと感じるものもあります。

そんな中で、この夏は生の入試問題をたくさん解くということに取り組みました。

大問数にして100問近くの問題を生徒たちには演習していただきました。

各個人で目指す学校やレベルも違うので、各々の志望校にあったテキストを用意し、演習する期間が15日間、思考や試行を必要とする問題を全員で解く時間が5日間というペース配分。

最後の5日間に関しては、かなり難しい問題をセレクトしたので、もう少し手こずるかなと思っていましたが、案外解けていたので、その前にやってきた基礎固めの成果が出てきたのかなと少しうれしい瞬間でもありました。

一方で、課題もあります。

一番の課題は「質問をすること」です。

考える力がないとはよく子供達に浴びせられてきた言葉ですが、考えすぎるのもよくありません。
長い時間同じ問題に取り組むことは何も考えないのに等しいぐらい愚かな行為です。

まず、火のないところに煙は立ちません。問題が解けないというのは、知識が不足していることがまず考えられます。そんな問題を無限に考え続けても正しい答えを導けるわけがありません。

もう一点、試験時間は限られているということ。

どこの学校でも試験時間は限られていて、その時間は大体50分。

塾で問題を解いているときは、無制限に考える時間はありますが、本番はそうはいきません。
一つの大問にかけられる時間はせいぜい7~8分程度。

大目に見ても10分ぐらいでしょう。時間をかけて思考をする練習も必要ですが、制限時間内に正しく思考することが求められるのが試験である以上、あまり長い時間をかけて思考するのは、正しい勉強方法といえません。

ある程度の時間が経てば降参をして、ヒントや質問をするということも必要になってくるでしょう。

そういうことができる子がどんどん力をつけていくのです。

これから受験までの4か月でその辺の力を再度鍛え上げてぜひ合格を。


高校2年生 中高一貫クラス

・ 数学

テーマ

数学ⅠAⅡBの終了

総括

例年の高校2年生が通る道。文系・理系を問わず、この時期までに数学のⅠAⅡBを終わらせておかなければ、この先受験に対しての十分な演習ができません。

そのため、一年と半年ほどですべてを終わらせていくのですが、学校に比べてもとても速い進度であるため、その道はとても険しいものになっています。

とはいえ、なんとかこの学年も夏に微分、積分をすべて学習し、修了することができました。

これで文系の人は、受験までの一年半を演習と復習で過ごすことができ、理系の人は演習と、数学ⅢCを学習していくことになります。

大学受験は高校受験と違い、その準備は膨大でとても大変です。浪人をしてしまう子の大半は、この時期に勉強をやっていればよかったと後悔する時期でもあります。

そんな後悔する気持ちを、毎年のように伝えているのですが、さすが人間。後悔先に立たずという言葉にもあるように、なかなか伝わらないのが現状ですね。

少しでもこの時期に復習をして受験の準備をしておけば、大学受験で苦労する必要もないのになぁと思うものの、一時の楽しい部活や遊びに興じてしまうのも人間です。

夏が終わってから、また頑張ってもらいたいですね。

2012年8月20日月曜日

講習会を終えて1

今年もプラウダス伝統の20日間に渡る長い長い講習会が終わりました。

講習会になると、時間が限られているので、担当できる学年も限られてきます。

今回担当した学年(クラス授業で)は

小学校5年生 首都圏中学受験クラスA(20日間)   算数・理科

小学校6年生 首都圏中学受験クラス(20日間)    算数

高校2年生(15日間)                     数学

高校3年生(20日間)                     数学文理共通クラス、数学理系クラス

です。

いやはや、書き出すと少ないですね。

でも、このクラスを全部指導して、朝9時から夜10時までの長い一日が終わるんですよ。
授業間もそんなにスカスカじゃないんです(笑)

そんな講習会を私なりに総括してみます。

小学5年生 首都圏中学受験クラス

・ 算数

テーマ

前期授業の復習と中学受験への準備

総括

前期授業では割合や場合の数、整数の性質など今後の授業に欠かせないものを学習しました。
そこで、こぼれたものを後期に引きずってしまうと後期の授業以降がとても苦しくなってしまうので、生徒たちには頑張ってもらうしかありませんでした。

課題は各個人に設定して、その壁を授業時間内に克服するというスタイルで授業をしましたが、全員私が設定したノルマをクリアしてくれました。

発展講習では、1ランクアップを目指して、各々が目標としている学校に少しでも近づけるよう、実際の受験問題を集めたものを1人に1冊ずつ用意し解いてもらいました。

とても時間がかかる作業で、試行錯誤の連続、消しカスは大量にできていましたね。

予習シリーズを通常授業で用いていますが、予習シリーズはペースメーカーであり、やはり入試問題とは少し離れた存在であるので、今の時間を試すうえでも、生の入試問題にこの時期触れておくことで、今後の自分がどのように頑張っていかなければならないのか見えてきたと思います。

とても、充実した20日間でしたね。

・ 理科

テーマ

理科知識の暗記と引き出し方
中学入試問題に挑戦

総括

理科は社会とともに、若干なめられる教科です。
実際に模試を受けている様子なんかを見ていると
算数や国語は「時間が足りなかった」というのに対して、理科や社会は試験時間の半分以上も余らせて足をぶらぶらさせて暇そうにしています。

そして、返ってくる結果はというと、なぜか時間が足りなくて全部解けなかった算数や国語の方が点数がよく、理科や社会はケアレスミスで点数が悪いなんてことはよく見られる傾向です。

まあでも、それはケアレスミスではなくて自分の実力なんですが。

私が考えるに、理科は総合的に最強の教科だと思います。

知識はなければならないし、計算もできなければいけないし、文章もしっかり読んで時には記述しなければならないですし。

それらをしっかりと身につけさせることが目標でした。

① 使えない知識は知識じゃない

折角、理科の知識を身につけても、使えなければ覚えても意味がありません。というか知識がないのと一緒です。

知識を直接問う問題は、近年の入試問題では少なくなってきました。
むしろ、連想ゲームのようにその言葉にたどりつかなければ正解にならないような問題が上位校では好んで出されます。

例えば次のような問題 (実際に授業でも解きました)

サンゴが透明度の高い海で生活するのは、サンゴによってどのようなメリットがあるのか答えなさい。(渋谷教育学園幕張中学校2012年)

サンゴの生態についての長い文章を一通り読んで、その場で知識を身につけて解いていく問題の中の一つの小問です。

何が「連想ゲーム」なのかというと

問題文中に、サンゴの中には褐虫藻(カッチュウソウ)という生物が棲んでいて、その褐虫藻が光合成をし、その養分をサンゴがいただくことで生きていると書いています。

ということで、透明度が高い=光がよく届く=光合成ができるという連想をしなければこの一文にたどり着くことはできません。

このように、単に光合成という言葉を知っているだけでは太刀打ちできない問題があることを、しっかりと認識したうえで、連想ゲームのように知識を出していく練習を積み重ねなければいけません。

この点に関しては、20日間でだいぶ身に染みてわかってくれたかなと思います。

② なんとなく選択肢を選ぶな。

理科には記号問題が付きものです。その選択肢をなんとなく選んでいる子が最近は非常に多くなってきたように思います。

ですから、すべての選択肢に対して、なぜその答えを選んだのか逐一聞き、時間を懸けて選択肢を選ぶ訓練をしました。

なぜ時間を懸ける練習をするのかというと、それほど子供たちは時間も懸けず選んでいるからです。

そんな子に限って、入試本番で慎重に選択肢を選びすぎて時間が足りなかったということになるので、普段から考えて選ぶ訓練が必要です。

③ 理科は時間がない教科だ!

①、②を徹底してやると、③は必然的にわかってきます。
入試問題を解いていると、こうも時間が足りないものかと。でも①、②がおろそかだと点数も取れないし、ということで、①、②を高いレベルで維持し、尚且つ早く解かなければなりません。
理科という教科に慎重さが出てくればそれでOK。

①、②、③を踏まえて、この講習会はハードでしたが、そんな中よくついてきてくれたと思います。

2012年8月19日日曜日

ジュニア数学オリンピックの解説2

背理法で一番有名な命題を考えましょう。


この命題は、高校数学で背理法を学習する際に、必ず扱う命題です。

背理法とは、命題のいうとおりでないものが存在すると仮定して、その条件から導き出される新たな等式が矛盾していることを示す方法です。下に、ざっと証明してみました。



こんな感じですね。

では、2008人の問題も背理法を使って証明してみましょう。

まず、命題は「1回の合図で2人以上が抜けて、合図の回数の最大値は2008回である」ということです。

ということで、一回の合図で1人が抜けると仮定する。

男子が2008人、女子が2008人いるので、花束は2008個、チョコレートは2008個ずつ存在する。

男子が1人ずつ抜けて、男子全員、つまり2008人抜けたとする。

このとき、抜けた男子2008人は、女子から2008個のチョコレートを受け取っているはずである。
しかし、女子が2008人残っており、その女子はまだ交換が成立していない状態で2008個のチョコレートを持っているはずである。

ここで、チョコレートの合計は5016個となり、チョコレートが2008個あることに矛盾する。

したがって、一回の合図で2人以上が抜けることがわかり、全員が抜けるまでに必要な合図の回数は、5016(人)÷2=2008回となる。

長々となってしまいましたが、一見考えるのもためらう問題も、このように試行錯誤をしていくことで、解答が見えてくるのも数学の楽しさの一つでもあります。

小学生の低学年の子でも答を見つけられる子は見つけられるでしょう。

実際よくよく考えたら、当たり前じゃん。という話になりますし、低学年の子には、日常にある事象からそういう感覚を身につけてほしい気もします。