2012年6月22日金曜日

二進法って便利 麻布中学の問題からの発展1

この麻布中学の問題、111111111111のように1や0しか使わない数は二進法で出てくる数字です。ここで出てくる111111111111は十進法の数として出ていますが、テーマを変えて1と0しか使わない数字、つまり、2進法について考えてみましょう。
2進法は小学5年生の後期で学習しますが、どんなものだったのか、まずおさらい。
普段の生活で使う数字は10進法と呼ばれるもので、0~9までの数を使ってすべての数を表現する技法です。0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11・・・。10は1と0の数字を使って表していますよね。
その他に、1日は24進法(場合によっては12進法)、時間は60進法で数えたり、知らず知らずのうちにいろいろな数の数え方が生活にしみついています。
要は、何を束にするのかということです。5個を1つの束として考えていくのであれば5進法ですしね。2進法というのは2個を1つの束として数えていく方法で、2つ集まると1つと数えますから、使う数字は0と1のみになります。
例えば、1は2進法では1、2は2進法で表すと、束が1つできているので繰り上がって10となります。
同様にすると3は11、4は100となります。このとき、数字は百とか十一とか読まないようにしてくださいね。その読み方は10進法のものですから、イチゼロとかイチゼロゼロとか読みます。
ざっくり話せばこんな感じです。

二進法は、コンピューターの世界では必須の数え方です。所謂、「デジタル」と呼ばれるもので、現代には欠かせないものとなっています。
デジタルはコンピューターに「1と0の信号」で命令することです。
情報をやり取りする上でミスは致命的です。
コンピューターが数字を処理する場合、認識するという意味で、十進法で処理することはより高度であり、かつミスが起きやすい方法です。
例えば、2ケタまでの数を表示するためにランプを使って表現することを考えます。
これを十進法で表現するためには、十の位の0~9の数字を表現するための10個のランプと一の位の0~9の数字を表現するための10個のランプの合計20個のランプが必要になります。
これを二進法で表現するためには、上の図からも分かるように7個のランプで済んでしまいます。


上の図を見てわかるように、ランプ=命令と考えると、二進法の方がはるかに少ない命令でたくさんの数字を表せることがわかりますね。二進法を十進法に直す作業が面倒くさいじゃないかという話も出てきますが、それは人間目線であって、コンピューターは本来計算するのが得意ですから、命令を受け取ることに比べれば、計算することなんて容易いことなんです。



2012年6月21日木曜日

解答のお時間です。

(1)

どうだったでしょう。実際に割り算をしてみれば割り切れるか割り切れないかすぐに判別はつきます。筆算をして気づくと思いますが、1が12個並んだ数を割り切る1しか使わない数は12を割り切る数だけ1を並べたものに限ります。
ということは、12の約数である、1,2,3,4,6,12個、1を並べた数はすべて約数になります。

答 1、11、111、1111、111111、111111111111は約数で、それ以外は約数ではない。

(2)

まず、考えなければいけないのは、約数の約数は約数であるということ(①)。
んん?とお思いの方はこういうことです。
例えば、18の約数の1つである9について考えます。また、9の約数には1,3,9が考えられます。この9の約数はすべて18を割り切ることができるので18の約数が9の約数になっていることが確認できました。
もうひとつ、元の数を約数で割った商も元の数の約数となるということ(②)。
例えば、28の約数の1つである4で28を割ってみると28÷4=7となります。この7という商は・・・、28の約数になっていますね。これは検算してみるとわかりやすいでしょう。28=4×7という式からも分かるように、28という数は4と7の積で表せますよ~ってことですね。言い換えれば4と7で割り切れますよ~ってことです。

さて、本題に。
(1)で111111111111の約数である1,11,111,1111,111111,111111111111を考えました。
②の考え方を用いて、1と111111111111以外の数で111111111111を割ってみると、
111111111111÷11=10101010101 111111111111÷111=1001001001
111111111111÷1111=100010001 111111111111÷111111=100001
となって出てきます。
②の考え方から、ここで出てきた4つの商はすべて111111111111の約数ということになります。

今は7個列挙せよというお話ですから、あと3個考えなければいけません。
ここは①の考え方に基づいて、今出てきた商の約数について考えましょう。
すぐに約数が思いつきそうなものは・・・、10101010101です。この数の並び方から考えると、101と10101は数の規則的に思いつきそうです。実際に割り算すると、ちゃんと割り切れますね。
ということは、101と10101は111111111111の約数です。
あと1つ。
1001001001という数字に注目すると、上と同様に数の規則から1001で割り切れそうです。
割り算をすると、1001001001÷1001=1000001
となりますから、1001も111111111111の約数です。これで7つ求めることができました。

答 101,1001,10101,100001,100010001,1001001001,10101010101

算数が好きな子は割り算を習ったときに、こういう割り算だったらどうなるんだろうだとか考えながら、やっていそうなテーマでした。学習したことを鵜呑みにせず、これだったらどうなるんだろうと、いろいろ試行錯誤できていた人にとっては、なんだ簡単じゃんとなりますが、そうでない人は、無限そうに見える解答から、この7つの解答を出すことは難しいでしょう。まさに、差のつく問題でした。

2012年6月17日日曜日

1だらけ

今日は1だらけの問題です。



麻布中学校で出題された問題で、約数と倍数に関する問題です。
小学5年生以上の人はチャレンジしてみてください。